あやまほし

観劇・体験レポとエッセイ

帳尻合わせ

歩道横幅いっぱいに男女がチンタラ歩いてる金曜の夜が大嫌い。なんで私が避けなきゃいけないのってなんか腹立ってきて大荷物両手に持ったまま平均台乗ってんのかってぐらい直進してやった。絶対に避けたくなかった。絶対にお膳立てしてやんねえ。右手の旅行カバンが向かってきたカップルの彼女側に当たった。ちゃんと車道側歩いてもらってるからこそのっていうね。当たってもいいやと思った。でも当たった瞬間ものすごく惨めな気持ちになった。自分が卑屈で小さくて本当に本当に嫌になった。そんな事するような人を誰が好きになってくれるのよ。でももう八つ当たりが止まらなくなってしまう時がごくごく偶にある。趣味は多いし楽しいよ。でもそれだけでいいやってまだ思えないの。いつも自分が作り出したどこかの誰かに勝手に張り合っている。もう普通の人が大体得られるような幸せなんていらないから、そんなものはお前らにくれてやるから、だから私にしかできないことをください。神さまと契約したって良い。昼まで一緒に眠る土曜も手首だけ映すストーリーもケーキも記念日も要らないから、棄てるから、だから私にしか手に入れられないとんでもないものください。

「友達として人としてすき」って今世紀最大の逃げをお見舞いされた。"恋人としては無理"?そういう戯曲あるよ。もしこれが戯曲ならなんて酷いってポルノグラフティも歌ってるよ。いや戯曲ならなんて気が楽だっただろうね。私の現実が戯曲なのかな?もうショートコントって思ってないと悲しみと苦しみに押し潰されてしまいそう。

私、適当とかほどほどの人付き合いなんてできないんだわ。すきだからこそちゃんと大切にしたいし大切にされたい。大切にしてもらってるなって実感が欲しい。むしろそれさえあればそれだけで生きていけるのに。それを求めることはそんなに傲慢で分不相応なことですか?そんなに大した事でもなくない?なのになんで私はダメなんだろう。いやもうあとどんだけ待てばいいんだよ〜もう。こいつらにはあって私が持ってはいけない理由はなに?

ごめんね。いっぺんにたくさん的確な正論をクリティカルヒットさせてごめんね。でも耳障りの良い事だけを言ってくれて見たいものだけ見せてくれる存在なら他で見繕ってほしいの。耳が痛いような、でも本当は聞く必要がある事もストレートに伝えられる、本当の優しさを全力でぶつけられる私が刺さって眩しくて痛い?また好きな人が遠ざかっていくようなことをしてしまった。でもいつか分かってくれたら良いの。時が満ちたらまた会おう。

蒸気でホッとアイマスクしながら泣いたら今世紀最大に目腫れたから気をつけて。そんな状況無いか。まだ人と比べてるし自分が特別じゃないと気に食わない私を笑ってゆるしてね。